なぜヴィーガン?

まず最初に「Cowspiracy カウスピラシー」、「What the health 健康って何」、「Forks Over Knives 命を救う食卓革命」、「Earthring アースリング」これらのドキュメンタリー、そしてその他たくさんの本を読み、肉食生活を続けていく事に疑問を感じ、ヴィーガン生活を始めました。国連調査報告書、ワールドウォッチ研究所(WWI)、米国栄養・食事アカデミーと米国糖尿病学会などが発表しているものをすこしここで紹介させていただきます。より分かりやすく知りたい場合は上記にあるドキュメンタリーをおすすめします。

現在、気候変動への関心はとても深まっていて、1989年にジェームスハンソンが気候変動の危険性について話してから30年たった今やっと電気自動車や電気飛行機が開発されはじめ、再生可能エネルギー源への移行が進みはじめています。それでも中にはまだ、気候変動の危険性はねつ造だと信じてる人もいますが、大多数の人達が気候変動は人工的なもので、再生可能エネルギー源への移行が必要だという事実を受け入れています。 

残念ながら、気候変動は化学燃料だけが原因ではありません。2006年の国際連合食糧農業機関の調査報告書によると、「livestock’s Long shadow(家畜の長い影)」に基づいて世界全体で排出されている温室効果ガスの中で家畜産業が占めている割合が18%と発表されました。

これは地球上の全ての輸送機関の温室効果ガス(13%)よりも上回っています。しかし、2009年、ワールドウォッチ研究所(WWI)が2006年に国際連合が行った解析を調べた結果、国際連合食糧農業機関の報告書に間違いがあることを発覚、
家畜産業が占めている温室効果ガスの割合が18%ではなく51%であると発表しました。

そのうえ、地表の45%が動物農業に使われ、27%の地球の淡水が家畜用の食料を栽培するために使用されています。

国際連合の報告書によると、70%のアマゾン森林破壊は放牧牛によって起こっており、
残りの30%は工場式農場にて家畜に与える大豆を生産するために起こっています。WWIは地球上の他の熱帯雨林でも同じことが起こっていると予測しています。さらに、地球上には約11.5億頭の牛がおり、一頭が毎日出すメタンガスは113.6リットル~189リットルです。
一般的に牛が出すメタンガスはおならが原因と思われがちですが、95%の温室効果ガスの主な原因を占めてるのはげっぷです。総計、地球上700億の家畜がおり、それは人口の10倍です。

700億という家畜に与えるための穀物やその他の食料を栽培するために大量の農薬が使用されています。
この危険な農薬は雨が降るたびに川に流れ込み水の中の生き物を殺し、川を下って河口に流れ生き物が住むことのできない死の海域を作り上げてしまいました。又、この家畜用食用栽培の過度の農薬使用は、私たちが食料を育てるために必要な土を殺してしまいます。地表から3センチの土を生成するには1000年かかると言われています、もし現在の劣化状況が続くと、60年以内に地表の土は無くなってしまうと国際連合はロイター通信社に語っています。
2015年の王立国際問題研究所 によると、全世界の食肉消費量を減少させることは危険度「2℃」の温度上昇を抑える事の出来る重要な動きであると発表しています。
 だが、この事についての公衆の意識はとても低く、食肉への対策は未だ政策課題からはずれたままです。

オックスフォード大学の研究によると、もし2050年までに全世界の人々がヴィーガン(菜食主義者)になれば、
温室効果ガスは三分の二切り下げることができると発表しています。 肉食の人はヴィーガンの人と比べ、18倍の土地を使用していることになります。ヴィーガンになることで一日約4164リットルの水を毎日節水できます。
この問題に真剣に取り組んでいかないと数十年後には6度目の大量絶滅に直面すると言われています。  
これまでのところ、中国が唯一 という2030年までには食肉・乳製品の消費量を半減するというキャンペーン活動が行われています。

しかし、多くの人が食肉消費量を減少したら健康が保てないのではという疑問を抱いています。最近の研究ではお肉を食べて健康を保つどころか、ガン・Ⅱ型糖尿病・心臓病・肥満さらにはニキビなどの現代病は動物性食品の摂取が原因だと明らかになっています。

臨床調査研究では、植物由来の低脂肪食事法を取り入れることで体重の減少・インスリンの感度の改善・血糖値やコレステロールの低下、そしてⅡ型糖尿病の診断を覆すことが出来ると証明されています。

米国栄養・食事アカデミーと米国糖尿病学会(ADA) の両方が糖尿病患者に菜食食事療法を勧めています。
又、菜食食事法は高血圧や心臓病、肥満などの慢性疾患の治療に成功していることが証明されています。

心臓病(アメリカ合衆国での死因の第一位)は、菜食食事法を行っている人々の中では存在せず、そのうえ特定のガンの予防・進行を遅らせることさえもできます。
なぜかというと、これらの植物には加齢やガンと闘う抗酸化物質が含まれているからです。又、植物ベースの栄養は健康な腸を作ることや、体重調整、そして長生きをする手助けをしてくれます。

2012年の最善の研究では、ベジタリアンにはガンの割合がかなり低いというハッキリとした結果が出ており、食事法やガンに対しての先進的な研究によると、ベジタリアンの間ではガンが発生する確率はかなり低いとすでに結論が出されています。ヴィーガン食事法はさらに良いとされています。アメリカ国立ガン研究所からの資金援助にてロマリンダ大学が行った最新研究結果によると、ヴィーガン食事法を行っている人はガンが発生する割合が肉食の人だけに限らず、ベジタリアンの人と比べてもかなり低いことが報告されました。例えば、女性のヴィーガンの人は女性特有の乳ガン、子宮頸がん、そして卵巣ガンが発生する割合が34%も低いという結果が出ています。この研究は一般の肉食の人に比べ、大幅に肉の摂取量を減らし健康な雑食食事法行っている人を対象に行われた研究結果です。このような研究結果が明らかになったことで、カナダ政府は食物ピラミッドから乳製品を削除すること、そして動物性食品の位置を下げマメ科植物を代わりに上位に位置づける事を試みています。アメリカ合衆国ではすでに行われているように、他国の家畜産業や乳業は彼らの商品が今まで通り食物ピラミッドの位置を維持できるよう政府に圧力を
かけていくことは間違いないでしょう。

最近ベルギーでは、2015年の世界保健機関にて赤肉は発がん性であると表明されたことを機に、食物ピラミッドでの肉の位置を最下位にしました。水・果物・野菜・豆腐・そして麺類が上位で、ベーコン・ソーセージ・サラミなどといった加工肉は食物ピラミッドにさえ加えられず、代わりにジュース・クッキー・ピザ・フライドポテトなどのジャンクフードの隣の小さな位置に退けられました。ベルギー政府はこのような食物は出来る限り食べないようにと忠告しています。

アデレード大学の研究によると、肥満もまた肉の摂取が原因だとされています。彼らの解析によると、肥満は170か国で流行しており、そのうちの50%は砂糖摂取の可能性がある中、残りの50%は肉の摂取が原因であると発表されています。その後、これらの170か国で国内総生産(GDP)や、カロリー消費量、都市化の基準、そして運動不足などを元に、肥満を招く主な一因の差を修正したところ、そのまま糖の有効性は自主的に13%という数値で重要な要因のまま残るが、肉も13%という同じ数値で肥満への一因として残りました。

同様に、全体的な死亡率はベジタリアンの人に比べ肉食の人がはるかに高いことが明らかになっています。
異なる食物たんぱく質の大規模な研究によると、動物性たんぱく質の大量摂取(特に加工肉や赤肉)は高い死亡率と関連していたが、植物性たんぱく質の大量摂取は低死亡率と関連していることがわかりました。

少しでも植物ベースの食事法に変えていくことは、私たちの健康維持のためにも、地球環境をより豊かにするためにもそして同じ地球上に住む動物達をもっと思いやるという事も大事ではないでしょうか。

イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリによる未来予測本、「サピエンス全史A brief history of Human Kind」は家畜動物への扱いを次のように語っています。 
「今日、地球上の大多数の大型動物は産業農業という大組織の歯車の中で生まされ、そして死んでいくだけの飼い慣らされた家畜動物である。地球は70億の人間のふるさとであり、それは重さにすると3億トン(1トン=1000キログラム)である。そしてまた牛・豚・鶏などの700億の家畜にとっても地球はふるさとであり、それらの生物の総量は7億トンだ。その一方、地球上に存在する大型野生動物、サル、ペンギン、ワニ、イルカ、オオカミ、マグロ、ライオン、象などの全ての野生動物の総量を図ったとしても1億トン以下である。 野生動物の絶滅は前例にないほど悲惨な状態だ。が、しかし地球上の大多数を占める家畜動物の数も同じくらい重要な問題である。近年このような家畜動物がどのように生まされ、扱われ、そして死んでいくかという残酷な状況への意識が深まっており、私たち人間が家畜動物に行っている行為は人類の歴史上の中で最大の罪だ」 

私たち人間が家畜動物をどのように扱っているかはインターネット検索ですぐに知ることが出来ます。無視をせずに、しっかりと現実と向き合う勇気を持ってください。
動物が苦しんでいるのは食べ物の為だけではなりません。化粧品のために行われる動物実験、洋服のファーや皮のためにスキンをはがされる動物たち。どれも不必要なものばかりです。

日本やアジアでは昔はほとんど食べられていなかった動物製品が、今ではどんな料理にも入っていて、逆にベジタリアンやヴィーガン食を見つける方が難しいですよね。このサイトが少しでも多くの人の食生活を変え、より健康に、より地球にやさしく、そして残酷な行為から動物たちを解放できるようになりますように。誰かがより良い環境に変えてくれるのを待つのではなく、一人ひとりが地球の未来の為、子供たちの未来の為にまず初めの大事な一歩を踏み出せますように。Be the change that you wish to see in the world.